【グローバル・ニュース(メルマガ版)Vol.11】/2012.2.23
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http://www.gtc.co.jp/
━ 今月のラインナップ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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【トピック1】
環境省が「環境にやさしい企業行動調査」結果を発表
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【トピック2】
「JIS Q 19011:2012」、2012年3月21日発行予定。前版との相違点は?
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【連載】
役に立つISO9001/新しい視点からの規格解説
第7回 「7.5 製造及びサービス提供」、「7.6 監視機器及び測定機器の管理」
文/国際システム審査株式会社(ISA) 審査部長 黒岩 和典
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【トピック3】
お奨め新刊書籍 「日産 驚異の会議」 ご案内
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【トピック4】
注目・新規セミナー、ISO50001/ISO14001統合・有効活用コース等
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【トピック1】
環境省が「環境にやさしい企業行動調査」結果を発表
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環境省が平成8年度から継続して実施している「環境にやさしい企業行
動調査」の平成22年度取組状況調査結果が1月27日に発表されました。
この調査は平成23年9月〜10月にかけて実施され、全国約6,600社を
対象に約3,000社からの有効回答を得たものです。主な調査結果は以
下のとおりです(割合は、いずれも有効回答が得られた企業に占める
割合です)。
(1)環境に関する取組状況等について
環境への取組と企業活動のあり方については、「社会的責任(CSR、
社会貢献を含む)」と回答した企業が最も多く全体の81.9%占めていま
す。
(2)環境マネジメントシステム等の監査、認証等について
ISO14001の認証取得状況については、一部事業所での認証も含めて
「認証を取得した」と回答した企業の割合が62.5%となっており、昨年度
(63.4%)とほぼ同じ割合となっています。また、ISO14001認証取得効
果については、「目標管理による環境負荷低減」が83.4%と最も多く、次
いで「意思統一による社員の環境意識向上」(80.4%)、「省資源・省エネ
ルギー等によるコスト削減」(69.7%)となっています。
(3)環境に関する情報開示、コミュニケーションについて
環境報告書の作成・公表の状況については、「環境報告書(CSR報告
書、持続可能性報告書等の一部も含む)を作成・公表している」と回答
した企業が36.5%となっており、昨年度(35.9%)よりやや増加していま
す。
(4)地球温暖化防止対策について
地球温暖化防止対策への取組に対する位置付けについては、「方針を
定め、取組を行っている」と回答した企業の割合は60.8%となっており、
昨年度(59.4%)より増加しています。一方、地球温暖化対策税の導入
については、「導入賛成/どちらかといえば賛成」が合わせて36.2%、
「導入反対/どちらかといえば反対」が合わせて37.4%とほぼ同数とな
っています。
(5)生物多様性の保全について
生物多様性の保全への取組と企業活動のあり方については、「企業活
動と大いに関連があり、重要視している」と回答した企業の割合は19.7
%となっており、昨年度(17.2%)より増加しています。また、事業活動
における生物多様性保全の取組状況についても、「方針を定め、取組
を行っている」「方針は定めていないが、取組は行っている」を合わせ
て27.3%となっており、生物多様性保全の取組を行っている企業が年
々増加しています。本調査の詳細は環境省ウェブサイトでご覧いただけ
ます(http://www.env.go.jp/)。(株)グローバルテクノでは、以下の環境
関連各種セミナーを好評開催中です。
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text by 研修部 澤本
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【トピック2】
「JIS Q 19011:2012」、2012年3月21日発行予定。前版との相違点は?
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昨年11月に発行された、ISO19011:2011(マネジメントシステム監査の
ための指針)。待たれる「JIS Q 19011:2012」の発行は3月21日に予定
されています。2003年版(前版)と今回の2011年版との主な相違点は
以下になります。
・品質及び環境マネジメントシステム監査からすべてのマネジメントシス
テム監査へと適用範囲を拡大した。
・この規格とISO/IEC 17021(JIS Q 17021)との関係を明確にした。
・リモート監査(remote audit)及びリスクの概念(risk-based auditing)を
導入した。
・機密性(confidentiality)を新しい原則として追加した。
・箇条 5「監査プログラム」、6「監査」、7「監査員の力量」を再構成した。
・実用上の手引を削除し、追加的な情報を附属書Bに示した。附属書B
には、監査手法、サンプリング、監査所見等の有用情報が含まれてい
る。
・力量の決定及び評価のプロセスを強化した。
・分野固有の監査員の知識及び技能を新しい附属書Aに示した。
text by 研修部 野田
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【連載】
役に立つISO9001/新しい視点からの規格解説
第7回 「7.5 製造及びサービス提供」、「7.6 監視機器及び測定機器の管理」
文/国際システム審査株式会社(ISA) 審査部長 黒岩 和典
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第7回目の今日は、「7.5 製造及びサービス提供」及び「7.6 監視機器及
び測定機器の管理」の解説をしたいと思います。ISO 9001規格要求事
項が、どのような状態を実現することを意図しているのかということ、即
ち、要求事項の目的・意図に焦点を当てて記述してあります。
「7.5 製造及びサービス提供」
「7.5.1 製造及びサービス提供の管理」
製品・サービスの実現・実施は、“管理された状態”で実施します。“管
理された状態”には、「製品・サービス仕様書」の利用、「作業手順書」
の利用、適切な設備の使用、監視機器・測定機器の使用、監視・測定
の実施、製品・サービスの出荷・引き渡し、アフターサービスの実施など
が、決められた通り実施されていることが含まれます。
<補足>
会社の本業の部分であり、最も重要な項目ですが、その内容は、業種・
業態、企業ごとに大きく違ってくるので、規格では、ごくごく一般的な内
容の要求事項となっています。
「7.5.2 製造及びサービス提供に関するプロセスの妥当性確認」
製品・サービスに関しては、全ての特性などを検査で保証することは、
物理的・経済的理由などから不可能です。製品・サービスの質を維持
するために、社員の力量の確保、ルール・手順の遵守などを確実に行
い、工程で品質を作り込むようにします。また、工程で品質を作り込む
ことにより、その後のチェックの簡素化、検査の合理化、無検査化など
の促進が可能となります。
<補足>
基本的に、製造及びサービス提供に関するプロセスの妥当性確認は、
そのプロセスを初めて実施する前に行う活動が主体となります。従って、
この活動をきちんと実施することにより、製造及びサービス提供に当た
っての問題発生の未然防止(予防処置)が可能となります。また、それ
らの確認は、プロセスの開始前に一回やればよいというものだけでは
なく、定期的又は必要に応じて実施する必要がある場合もあります(妥
当性の再確認)。
「7.5.3 識別及びトレーサビリティ」
クレームなどの発生に備えて、提供した製品・サービスが、どのような
条件・経緯で実現・実施されたものか、どのような検査・確認が実施さ
れたものか等を、後で追えるように、工程の要所要所の記録を残しま
す。
「7.5.4 顧客の所有物」
顧客から預かった物品、データ、機密情報や、客先でサービスを実施
する時に使用する顧客の所有物などについて、破損、紛失、漏洩など
が無いよう注意し、適切な管理を行ないます。それらに関して、もし懸
念される事や問題発生が有った場合は、速やかに顧客に報告し、適切
な処置を執ります。
「7.5.5 製品の保存」
製品及びその材料・部品など、製品・サービスの実現・実施に使用する
物品、情報などに関して、破損、劣化、紛失などが発生しないように、
適切な管理を実施します。
「7.6 監視機器及び測定機器の管理」
製品・サービスの適合性を実証する“監視・測定”に使用する機器を明
確にして、必要な監視・測定がきちんと実施できるように、それらの機
器の管理方法を明確にして実施します。製品・サービスの特性を測定
し、その測定結果により合否判定を行うような測定機器については、測
定精度を保証しなければならないため、定期的な校正管理又は使用
前の検証を実施します。
<補足>
監視とは、物事の状態を、継続的に把握・確認することです。測定とは、
寸法、重量、温度などの値を測定機器を用いて、明確にすることです。
“測定機器は校正が必要、監視機器は校正が不要”との解釈を耳にす
ることがありますが、このように、監視機器と測定機器(監視と測定)は、
相反するものではありません。“校正・検証”について云々するのは、
“測定機器”についてであり、“測定機器”の中に、校正・検証が必要な
ものと、必要で無いものがあるわけです。また、ある特性の測定結果を
もとに、プロセスの監視を行うというような事もあります。
〜次号へつづく〜
国際システム審査株式会社(ISA)
http://www.isa-cb.co.jp/
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【トピック3】
お奨め新刊書籍 「日産 驚異の会議」 ご案内
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在日米海軍基地では、リーンシックスシグマ(LSS)を展開中。LSS展開
の目的は、「艦船の早期発進」。その平和的な効果が、震災時の「友達
作戦」で発揮されました。同じ趣旨ですが、日産自動車では、他の国内
自動車会社に先駆けて、震災復旧を講じ、結果として、財務も他社と比
べ早期に回復(参考:新聞報道)。この要因の一つには、震災時/後の
クロスファンクショナルでの意思決定や行動が、早かったからとも言わ
れています。日産自動車では、従来から、「V-UP」、「V-FAST」という改
善活動を展開。まさに、この改善活動の成果なのです。そして、「V-UP」
は日産版のLSS、「V-FAST」は日産版のワークアウト、リーン活動です。
今年2012年1月に、この日産の「V-UP」「V-FAST」を紹介する書籍が
発刊となりました。LSS活動に限らず、会社内で改善活動を推進される
皆様にお奨めです。ご興味がございましたら、是非、ご一読いただけれ
ばと存じます。
書籍名:日産 驚異の会議/出版社:東洋経済新報社
グローバルテクノでは、LSS公開セミナーを受付中です。
http://www.gtc.co.jp/semn/sixsigma/index.html
★『シックスシグマ グリーンベルトコース』 5月14日(月)〜18日(金)東京
★『シックスシグマ経営手法概要コース』 7月20日(金)東京
★『リーンシックスシグマ イエローベルトコース』 8月23日(木)東京
text by 研修部 尾池
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【トピック4】
注目・新規セミナー、ISO50001/ISO14001統合・有効活用コース等
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★『ISO9000審査員研修コース(JRCA承認/IRCA認定)』
http://www.gtc.co.jp/semn/iso9000/las.html
4月及びGW中の開催日程受付中です。早めのお申込みを!4月9日
(月)〜13日(金)大阪、4月16日(月)〜20日(金)東京、4月28日(土)〜
5月2日(水)大阪・名古屋、5月2日(水)〜6日(日)東京開催他。
★『ISO9001審査員ブラッシュアップコース』
http://www.gtc.co.jp/semn/iso9000/cp.html
QMS審査員のCPDとして有効な審査員、主任審査員のためのコースで
す。コース内容は毎年11月に変更されますので、毎年のCPDに対応可
能です。コース内容は、新規情報、ISO19011新版考察、ISO9001規格
箇条別審査、ISO/IEC17021規格の解釈、プロセスの有効性など。3月
17日(土)〜18日(日)大阪開催他。
★『改訂「JISQ15001解説」の完全理解』
http://www.gtc.co.jp/semn/isc/pmk.html
JISQ15001:2006「解説」が追補改正されました。対応のための新コース
を好評開催中です。「短時間かつ、資料がとても詳細に作られていたの
で理解しやすい」、「実際の審査の様子も伝えながらなので、“流れ”が
理解しやすかった」、「改訂ポイントが2時間でしっかり理解できた」、「新
旧の対応表が大変ためになる」など、たくさんの好評を頂いております。
本コースは、プライバシーマーク付与事業者様必見のコースです。
★『プライバシーマーク審査員フォローアップ研修』
http://www.gtc.co.jp/semn/isc/pmf.html
プライバシーマーク主任審査員、審査員または審査員補として登録され
ている有資格者の方は、プライバシーマーク審査員資格基準に基づき、
フォローアップ研修を年に1回以上受講する必要があります。本コース
は、プライバシーマーク審査員登録制度のカリキュラムに基づいたフォ
ローアップ研修コースとして認定されています。コース内容は、情報シ
ステム、個人情報関連法令の最新情報など。ご要望に応え、毎月開催
しています。
★『ISO50001/ISO14001統合・有効活用コース』
http://www.gtc.co.jp/semn/iso50001/enpd.html
パフォーマンスの「見える化」と「改善」、このISO50001の仕組みをあら
ゆる環境側面の管理に水平展開することで環境マネジメントシステムを
活性化することができます。本コースではISO14001をベースとしてISO
50001を有効活用できる構築方法をわかりやすく解説します。また、効
率よくISO50001の学習ができるよう「ISO50001解説コース」との連続開
催となっています。3月22日(木)東京、新規開講です。
★『ISO50001省エネ診断コース』
http://www.gtc.co.jp/semn/iso50001/enrv.html
実際のビルをモデルケースとして「エネルギーレビュー」の方法を学習
できる実践型のセミナーです。「エネルギーレビュー」といえば専門家が
実施する「省エネ診断」を連想しますが、本コースでは初めてエネルギー
管理に取り組む方を対象にISO50001要求事項に基づく「エネルギーレ
ビュー」の方法を「省エネ診断」の専門家がわかりやすく解説します。
4月20日(金)東京、新規開講です。
★『CEMSAR承認 ISO50001審査員資格拡大研修コース』
http://www.gtc.co.jp/semn/iso50001/ena3.html
昨年開講以来、多くの皆様が受講されている人気コースです。本コース
は審査演習のみではなくEnMS構築演習もふんだんに盛り込んだ内容と
なっており、これからISO50001導入をされる企業のご担当者にも大変お
勧めです。また、QMS/EMS審査員研修コース修了者も受講可能となり
ました(審査員登録申請にはQMSまたはEMS審査員への登録が必要で
す)。皆様のお申込みをお待ちしております。
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