【グローバル・ニュース(メルマガ版)Vol.34】/2014.1.31
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http://www.gtc.co.jp/
━ 今月のラインナップ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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【トピック1】
環境・品質マネジメントシステム審査の力量要求事項
「JISQ17021-2」、「JISQ17021-3」発行
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【トピック2】
修了生の集い
講演 『ISO規格の最新動向とISO/CD(委員会原案)9001の概要』
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【連載】
マネジメントシステム基礎講座(vol.9)
「共通テキスト、逐条解説 4」
文/(株)グローバルテクノ 研修部 萬木 智
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【トピック3】
ISO9001規格の改訂動向と新規格対応のお薦めセミナー
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【トピック4】
ISO/TC176ポルト総会(2013/11)概要報告〜JSAのホームページ
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【トピック5】
2014年2月〜4月開催の「ISO9001審査員向けCPDコース」
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【トピック6】
2014年2月〜4月開催の「ISMS・プライバシーマーク関連コース」
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【トピック1】
環境・品質マネジメントシステム審査の力量要求事項
「JISQ17021-2」、「JISQ17021-3」発行
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2014年1月20日、「環境マネジメントシステムの審査及び認証に関す
る力量要求事項(JIS Q 17021-2)」及び「品質マネジメントシステムの
審査及び認証に関する力量要求事項(JIS Q 17021-3)」が発行され
ました。
ISO17021(JIS Q 17021)「マネジメントシステムの審査及び認証を行
う機関に対する要求事項」では、マネジメントシステムの審査及び認
証の質を向上させる目的で、審査及び認証に対する力量に関する要
求事項が追加されました。しかし、ISO17021の適用範囲には各種マ
ネジメントシステムが含まれていますが、各々のマネジメントシステム
の審査及び認証に求められる力量基準は規定されていません。そこ
でISO17021を補足する環境・品質マネジメントシステムの審査及び
認証に関する力量要求事項として「ISO/TS17021-2」が2012年8月に、
「ISO/TS17021-3」が2013年5月に制定されました。
両要求事項ともTS(技術仕様書)として作成されましたが、IAF(国際
認定機関フォーラム)において環境・品質マネジメントシステム認証に
関わる規準文書として採用されたことへの重要性を考慮し、国内では
JISとして発行されています。
内容は、ISO17021の附属書Aに取り上げられている認証の機能を、
審査、申請のレビューの実施、審査報告書のレビュー及び認証の決
定の三つとし、個々の審査員または審査チームとして求められる力量
及び認証機関の要員に求められる力量を規定しています。今後審査
員を目指す方はもちろん、認証組織の方々も今後の環境・品質マネジ
メントシステム審査員がどのような力量を要求されるのか、参考にご
覧いただくことをお奨めします。
グローバルテクノでは審査員を目指す方、CPDが必要な審査員の方
へ様々なセミナーをご用意しています。皆さまのお申込をお待ちしてお
ります。
★『ISO14001審査員研修コース(CEAR承認、5日間)』
http://www.gtc.co.jp/semn/iso14000/eqa.html
2014年3月17日(月)〜21日(金・祝)東京
★『ISO14001審査員CPDコース(CEAR登録CPDコース、1日)』
http://www.gtc.co.jp/semn/iso14000/ecp.html
2014年2月14日(金)東京
2014年3月 7日(金)大阪
2014年3月14日(金)東京
★『ISO50001審査員資格拡大研修コース(CEMSAR承認、3日間)』
http://www.gtc.co.jp/semn/iso50001/ena3.html
2014年2月5日(水)〜7日(金)東京(最終開催、残席僅かです)
★『BEMS/HEMS解説コース(CEAR登録CPDコース、1日)』
http://www.gtc.co.jp/semn/iso50001/enbh.html
2014年2月28日(金)東京(最終開催)
★『ISO50001省エネ診断コース(CEAR登録CPDコース、1日)』
http://www.gtc.co.jp/semn/iso50001/enrv.html
2014年3月7日(金)東京(最終開催)
★『OHSAS18001審査員資格拡大研修コース(IRCA認定、3日間)』
http://www.gtc.co.jp/semn/ohsas/ohsla.html
2014年3月12日(水)〜14日(金)東京
2014年4月26日(土)〜28日(月)東京
★『労働安全衛生関連法規セミナー(1日)』
http://www.gtc.co.jp/semn/ohsas/ohl.html
2014年2月17日(月)東京
text by 澤本
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【トピック2】
修了生の集い
講演 『ISO規格の最新動向とISO/CD(委員会原案)9001の概要』
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毎年恒例のグローバルテクノ主催、修了生の集い(ホームカミングデイ)
を2014年2月15日(土)に開催いたします。
修了生の集い(ホームカミングデイ)は、講演会・交流会を通してマネ
ジメントシステムの研鑽、参加者同士の交流を深めることができます。
参加者の方々が出会い、紹介、名刺交換を通して、仕事に役立てるこ
とは勿論、人生の糧となる場として活用してください。毎年、ISOに携
わる様々な方にご参加いただいています。修了生をはじめ、どなたで
もご参加いただけます。
今回は、2015年に改訂されるISO9001規格のCD(委員会原案)の内
容についてご紹介いたします。マネジメントシステム共通テキスト(ISO
専用業務指針 附属書SL)に沿って改訂作業が進められている最新
ISO規格の概要と、2015年に改訂されるISO9001のCD(委員会原案)
の内容をご紹介します。
★『ISO規格の最新動向とISO/CD(委員会原案)9001の概要』
http://www.gtc.co.jp/semn/homecomingday/index.html
2014年2月15日(土)東京・中野研修センター
13:15〜15:20(講演)、15:30〜17:00(交流会、軽食・ドリンク付)、
参加費3,000円(税込、割引制度適用外)
講演1/萬木 智(GTC研修部FSMSグループ)
「マネジメントシステム規格共通テキストと最新ISO規格の概要」
講演2/山田 潔(ISO9000審査員研修コース主任講師)
「ISO/CD(委員会原案)9001の概要」
総合司会/中島俊作(ISO9000審査員研修コース主任講師)
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【連載】
マネジメントシステム基礎講座(vol.9)
「共通テキスト、逐条解説 4」
文/(株)グローバルテクノ 研修部 萬木 智
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松の内が明け、大寒も過ぎましたが、本年もどうぞよろしくお願いいた
します。前回に引き続き、統合版ISO補足指針の附属書(Annex SL)
に収録されている「共通テキスト」の箇条6「計画」(前半)について解
説します。
箇条6は、組織が取り組むべき「リスク及び機会」を決定し、それに対
する取り組みを計画するとともに、XXX方針に沿ったXXX目的を設定し、
そのXXX目的を達成するための計画を策定することを要求しています
(XXXには、「品質」「環境」「情報セキュリティ」などの語が入ります)。
箇条6.1には、共通テキストで新たに加わった「リスク及び機会」という
重要なキーワードが出てきますので、少ししつこく解説します。
箇条6 計画
6.1 リスク及び機会への取組み
ここでは、箇条4.1(組織及びその状況の理解)で決定された「組織の
内部及び外部の課題」、さらに箇条4.2(利害関係者のニーズ及び期
待の理解)で決定された「利害関係者の要求事項」を考慮したうえで、
・XXXマネジメントシステムの意図した成果を達成できること
・望ましくない影響を防止又は低減すること
・(XXXマネジメントシステムの)継続的改善を達成すること
のために、取り組む必要がある「リスク及び機会」を決定することが求
められています。
それでは、どのような「リスク及び機会」があるのか? については、
そもそも箇条4.1で決定された課題は何か? さらに、箇条4.2で決定
された利害関係者の要求事項は何か? に遡らないと説明のしようが
ないので、ここでは具体例には触れませんが、要するに、箇条6.1の
前半では、XXXマネジメントシステムの「意図した成果」と「継続的改
善」を達成し「望ましくない影響を防止/低減」するために何らかのか
たちで取り組まなければならない「リスクと機会」にはどのようなものが
あるか? をひとまず決めなさいということが要求されているわけです。
ところで、「リスク及び機会」という組合せ語は、「ニワトリが先かタマゴ
が先か」という堂々巡りの議論同様、各方面で喧々諤々の議論が繰り
広げられているようです(あくまで筆者の憶測です)。
共通テキストでは、「リスク」とは「不確かさの影響」という大変高尚な
定義がされています。この定義の中には「好ましい」「好ましくない」と
いう概念はありません。とはいえ、現代の一般市民にとって「リスク」と
は好ましくないものを指すことが多いので、好ましくない不確かさと好
ましい不確かさをセットにして「リスクと機会」という意味だと解釈でき
ないこともありません。一方で「好ましいリスク」も「リスク」の中に含ま
れるのだから、「機会」とはもうちょっと先のチャンスや改善の種やなん
やかんやも含まれるのだ!と解釈することもできるでしょう。
この議論を分かりやすいようにあえて数式で表すと次のようになります。
“R(リスク)=Rx「好ましくないリスク」+Ry「好ましいリスク」”
この数式はISOガイド73、ISO31000、共通テキストのいずれの定義と
も矛盾はしません。
一方、共通テキストの「リスク及び機会」には次の2通りの解釈があり
得ます。
“R1「リスク及び機会」=Rx「好ましくないリスク」+Ry「好ましいリスク」”
機会=Ry「好ましいリスク」と解釈し、「リスク及び機会」はR「リスク」と
同義と捉える。
“R2「リスク及び機会」=R「リスク」+K「機会」”
「リスク」(Rx「好ましいリスク」+Ry「好ましくないリスク」)とK「機会」は
別物なので、「機会」はRy「好ましいリスク」よりもっと改善よりの概念
と捉える。
共通テキストの「リスクと機会」が、“R1=Rx+Ry”と“R2=R+K”のどち
らなのか? については、2015年のISO9001/ISO14001改訂までに、
識者による公式な表明がなされることを願ってやみません(どちらでも
いいって話ではないでしょうから)。
さて共通テキストに戻りますが、箇条6.1の後半では「リスク及び機会」
を決定したうえで、組織はさらに「リスク及び機会」への取組みについ
て計画することが要求されています。またその際、その取組みを「XXX
マネジメントシステムプロセスにどのように統合するのか、さらに、その
取組みの有効性をどのように評価するかについても計画しなければな
りません。
ISO/CD 9001では、箇条6.1は共通テキストとほとんど変わりはありま
せん。ISO/CD 14001では、6.1.2環境側面の特定、6.1.3順守義務の
決定、6.1.4著しい環境側面並びに組織リスク及び機会の決定、6.1.5
処置を取るための計画策定などの箇条と要求事項が追加されていま
す。ISO/IEC 27001:2013では、6.1.2情報セキュリティリスクアセスメン
ト、6.1.3情報セキュリティリスク対応、の箇条と要求事項がここに追加
されています。それぞれのマネジメントシステムが扱うリスクとその扱
い方に応じて、リスクの決定・評価・対応に関する要求事項が箇条6.1
に追加されていることは大変興味深いですね。
次回は、「箇条6(後半)」について、さらっと解説します。
−補足−
統合版ISO補足指針の附属書(Annex SL)に収録されている「共通テ
キスト」は、日本規格協会の「マネジメントシステム規格の整合化動向」
のwebページ(http://www.jsa.or.jp/stdz/mngment/mngment03.asp)
で公開されています。このページの「ISO MSS上位構造、共通テキスト
及び共通用語・定義(英和)」をクリックすると、対訳資料を閲覧できま
す。この連載とあわせて、ぜひ原文もお読みになることをお薦めします。
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【トピック3】
ISO9001規格の改訂動向と新規格対応のお薦めセミナー
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ISO9001規格は、2015年の改訂に向けて順調に作業が進められ、今
年の4月頃には、DIS(国際規格原案)が発行される見通しです。ISO
9001規格は、ISO専用業務指針に収録されている附属書SLに基づい
て、現在の箇条1〜箇条8までの構成から、箇条1〜箇条10の構成に
大幅に変更される予定です。
下記のコースは、ISO/CD 9001に沿った「リスクと機会」の概念を取り
入れて、従来の「予防処置」から「リスクと機会」の演習にリニューアル
して開催いたします。この機会にぜひご参加ください。
★『品質マネジメントシステム有効性改善コース(1日)』
http://www.gtc.co.jp/semn/iso9000/qmk.html
2014年2月12日(水)東京
ISO9001:2008とISO/CD 9001:2013の対比資料を進呈いたします!
★『マネジメントシステム規格共通テキストと新QMS対応コース(1日)』
http://www.gtc.co.jp/semn/iso9000/qmx.html
2014年2月4日(火)東京、3月14日(金)大阪
ISO9001:2008の要求事項と、ISO/CD9001:2013の要求事項を対比し
ながら、ISO/CD9001を要点解説いたします。ISO9001:2008とISO/CD
9001:2013の対比資料を進呈いたします!
text by 萬木
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【トピック4】
ISO/TC176ポルト総会(2013/11)概要報告〜JSAのホームページ
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JSA(一般財団法人日本規格協会)のホームページに、2013年11月4
〜9日に、ポルトガルのポルトにて行われた「ISO/TC176(品質管理及
び品質保証)総会」の概要報告が掲載されました。
ISO9001については、2014年3月にパリで会議を開催し、引き続きDIS
作成作業を行う予定。2014年4月のDIS回付を目指すとのこと。
詳しくはこちら(http://www.jsa.or.jp/stdz/iso/iso9000.asp#2)をご覧
ください。
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【トピック5】
2014年2月〜4月開催の「ISO9001審査員向けCPDコース」
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★『ISO9001審査員ブラッシュアップコース(1年分CPD対応、土日開催2日間)』
http://www.gtc.co.jp/semn/iso9000/cp.html
2014年3月15日(土)〜16日(日)大阪
主任審査員及び審査員の方が主な対象。参加者相互の意見交換に
よって、様々な着眼点や考え方を学ぶ研修スタイルを採用。
★『ISO9001審査員CPDコース(1年分CPD対応、平日開催2日間)』
http://www.gtc.co.jp/semn/iso9000/cpd.html
2014年2月13日(木)〜2月14日(金)東京
2014年3月10日(月)〜3月11日(火)東京
2014年4月9日(水)〜4月10日(木)東京
日ごろ審査機会の少ない審査員の方、特に企業にお勤めの審査員補
の方のCPDに最適なコース。
★『QMS CPD 5時間コース(1年分CPD対応、1日)』
http://www.gtc.co.jp/semn/iso9000/cpd5.html
2014年2月26日(水)東京、2014年3月17日(月)大阪
2014年3月28日(金)東京、2014年4月21日(月)大阪
2014年4月23日(水)東京
JRCA登録のQMS審査員補に必要な5時間分のCPDに対応するコース。
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【トピック6】
2014年2月〜4月開催の「ISMS・プライバシーマーク関連コース」
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★『ISMS審査員CPD 5時間コース(JRCA登録、1日)』
http://www.gtc.co.jp/semn/isc/ic5.html
2014年2月20日(木)東京
審査員補に求められる教育、CPDの5時間に対応するコースです。
★『ISMS内部監査員養成コース(JATA公認、2日間)』
http://www.gtc.co.jp/semn/isc/iia.html
2014年2月20日(木)〜2月21日(金)東京
2014年3月19日(水)〜3月20日(木)大阪
2014年4月22日(火)〜4月23日(水)大阪
ISO27001規格が求める内部監査の実施能力を身につけます。
★『プライバシーマーク審査員フォローアップ研修(JIPDEC認定、1日)』
http://www.gtc.co.jp/semn/isc/pmf.html
2014年2月19日(水)東京、2014年3月12日(水)東京
プライバシーマーク審査員資格維持に必須の研修コースです。
★『JISQ15001内部監査員養成コース(1日)』
http://www.gtc.co.jp/semn/isc/pia.html
2014年2月5日(水)東京
JISQ15001要求事項に沿った内部監査の実務について解説します。
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2014年もグローバルテクノ、本メールマガジンをどうぞよろしくお願いい
たします。風邪が流行っております。風邪を引くきっかけは、気温の変
化に対応できないとき、疲労や精神的ストレスが重なっているとき、ビ
タミンや栄養の偏り、睡眠不足や不摂生のときなどです。皆様、あらた
めてお気を付け下さい。
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