日本の労働災害の減少が鈍化をしており、重大災害は、むしろ増加傾向にあります。業務を習熟しており、色々なノウハウを持っている団塊の世代が大量に定年退職しているのも一因です。厚生労働省は、技能の伝承が進まなければ、労働災害が多発する恐れがあると強い危機感をもっております。製造業で500人以上の全国1,269事業場をアンケート調査した結果を発表しておりますが、労働安全衛生マネジメントシステムを運用している事業場に比較して、関連活動をしていない事業場の平均災害発生率(年千人率)は、1.5倍と高くなっております。厚生労働省は、技能の伝承の手段の一つとして、労働安全衛生マネジメントシステムを普及させるべく、インセティブとしての優遇措置を検討しておりましたが、労働安全衛生法が2006年4月1日施行で改正され、労働安全衛生マネジメントシステムを運用している事業場について、法88条の機械等に係る事前の届出が免除されることになりました。そのような背景を踏まえて、組織の労働安全衛生マネジメントシステムの導入が加速されることが予測され、また、導入に当って、ISO14001との統合あるいは、ISO9001をも含めた統合システムの構築のケースが増えるものと考えられます。
本コースは、ISO9001またはISO14001審査員研修を修了された方を対象とした3日間コースで、規格の核となるリスクアセスメントを含めて、約65%の時間を占める多くの演習を通じて、規格の理解、審査員としての知識及び技能を修得できるように構成されています。審査員、コンサルタントあるいは、構築される組織の立場で、労働災害の撲滅に貢献していただきたいと思います。受講をお待ちしております。
経験を踏まえたわかりやすい解説、細かなフォローが受講生に大好評!
中前 孝雄 先生 |
1960年、久保田鉄工株式会社入社。
1964年、産業技術短期大学卒業(国内留学)。枚方鋳鋼工場の遠心鋳造課長、製造課長、生産技術課長を歴任。労務、安全衛生、品質管理等生産管理、設備管理、エネルギー管理等に従事。1992年より枚方製造所の環境安全課長、勤労部副部長を歴任。環境管理、安全衛生管理業務に従事。1999年、枚方製造所の環境管理責任者として環境マネジメントシステムの構築、ISO14001認証取得に従事。
2001年より株式会社グローバルテクノ講師。2002年より審査登録機関、委託審査員。
・日本CEAR登録主任審査員
・英国IRCA(OSHMS)プリンシパル審査員
・日本JRCA(QMS)主任審査員
・労働安全コンサルタント |
|